第一部 都政とは?(都政と区政の区分け)レクチャー

 

第一部 都政とは?(都政と区政の区分け)レクチャー

資料 都政と区政参照

 

<東京都が他の道府県と異なる理由>

 

 たとえば世田谷区は人口・財政規模ともに巨大で県レベルですが、都の内部的地方公共団体と位置づけられています。

 

□内部的地方団体とは

戦前、区は都から自立していましたが戦時下の昭和18年、都が23区を統括する構図になり、区長は東京都から局長クラスの人が派遣されるようになりました。区長の公選制度ですが、昭和22年の地方自治法施行により区は特別区となり区長も公選されるようになりましたが、27年の自治法改正により都知事の同意を得て区議会が選任する議会選任制になり、この状態は昭和50年の自治法改正まで続きました。このように特別区と言われる23区ですが、都が行政の主体を握っている状態が内部的地方公共団体といわれる由縁です。

 

□都と区の区分けについて

公園の設置や管理・福祉など少しづつ権限が都から区に委譲され、それに伴い区が行う事務手続き増加費用分として都から区へ財政調整が行われています。大きな変化は平成12年の都区制度改革で、この時に清掃事業が23区に移管され23区清掃一部事務組合が設立されました。

 

交通・上下水道・消防等の広域公共事業は一体性確保のため都が担う必要がありますが、時代とともにきめ細かい対応が必要になってくる部分も出てきます。もっと権限や財源を増やしてほしいという区と増やしたくないという都のせめぎあいが続いています。

 

固定資産税、区民税法人分などは区市町村税なのですが、いったん東京都に納められます。そこから消防や上下水道の事務費として東京都に45%、23区に55%とわけ、さらに各区の財政状況に応じて配分されます。

 

清掃事業は23区一部事務組合で広域事業の話を決めてゆき、23区の議長が構成員になっていますが、多数決で決まるので必ずしも区の要望は通らない仕組みになっています。また学校施設は区で建設できますが、学校の先生の人事権は東京都の教育委員会が持っています。

 

都区のあり方検討会で一番問題になっているのは、児童相談所の問題です。児童相談所は都の管轄で、全23区に設置されてはいません。事件を素早く発見するためには各区に一箇所は必要だと考えます。どこの児童相談所も人手が足りず、見過ごして痛ましい事件になるケースが多いのが残念です。

 

□なぜ、一括ですぐ区に業務委託をできないのか?

区によって財政や職員の力のバラツキがあるため、一律にすすめるには問題があります。

 

□都市計画決定の不具合について

小平の例でわかるように、都で何十年も前に決まったことをそのまま実行しようとするので地元の状態と乖離がおき、紛争に発展することが多く見られます。

都市計画に関し、各区に都市計画審議会が設置されていますが決定権はなく、区の意見を都にあげるだけです。区民が一番影響を受けるのに区では決められません。

 

□どういうことを都にやってほしいか

病院・警察・消防は都でしかできないものです。

近年、都営住宅を区に移管するようになっており、この移管の影響力は大きいです。